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2024年05月05日

公衆電話

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雑学ネタ帳より

「1900年(明治33年)の9月11日、日本初の自動公衆電話が、東京の新橋駅と上野駅の駅構内に設置された。

当時は「自動電話」と呼ばれていて、交換手を呼び出してからお金を入れて相手に繋いでもらうものだった。1925年(大正14年)ダイヤル式で交換手を必要としない電話が登場してから「公衆電話」と呼ばれるようになった。」Wiki



今、施設にいるが、ほぼ8カ月病院にいて、うちの母も、ご親切に、全く僕の携帯の契約を止めようとしなかったお陰で、携帯電話電話1(プッシュホン)電話1(プッシュホン)は不良債権となり、今のところ僕は携帯電話が持てない。そのお陰で、母を除く他の人々はインターネット環境で連絡が出来るが、母だけはKDDI(だっけ)の古いアナログ回線の固定電話なので、この施設の3階に唯一ある、十円玉と百円玉が使えるピンク電話でしか連絡が出来ない。母は、何をへそを曲げたか知らないが、妹の電話は取らないので、僕が母の連絡窓口となる。このピンク電話が母に見える。



今回、難しい手術もあったらしく、同じ県内でも家から遠い病院に盥回しにされたので、電話代も馬鹿にならない。300円で会話が10分出来るか駄目かというところか?更には時々このブログでも書いているが、母が呆けているらしいので、何かお願いごとをする時は、なるべくシンプルに伝え、その日のうちに再確認の電話をしなくてはいけない。日を超えると、「ああ、そんな事もあったわねえ」と人ごとのカテゴリーに突っ込まれてしまうからだ。「その日のうちに、その日のことは終わらせる」「今日と明日は別の日」…鉄則である。だから、電話代が馬鹿にならない。



僕は、1967年にこの世に生まれ、次から次へと世の中が進歩し、世の中が退歩するのを見た事がない。大概の日本人がそうだろう。多分。



最初、うちの電話は真っ黒なダイヤル式電話だった。この電話でうちの父はしょっちゅう、人と喧嘩をしていた。今思うと、うちの父は、クレイマーだったと思う。どこにクレイムをしていたのか知らないが、都立公務員の高校教師の父の元には、お客さんが多かった。しかも、全く知らない人だった。風呂敷包みや、百貨店の袋を、1人、或いは2人の時は若い方の人が抱えてきた。そうゆう姿を何度となく見た。そして平身低頭、〜〜先生と父を呼び、謝っていた。

そうゆう姿を何度となく見た。電話は父の専用固定資産であり、僕達は見ているだけであった。学校が電車通学なので友達の家も遠く、電話で連絡したかったが、あの時の父の威厳はそんな事を想像だにさせなかった。父がクレイマーのおかげで、特にせんべいおせんべいには困らなかった。人は、謝るつもりがない人に謝りに行く時、甘くないものを持って行くようだ。



今では、クレイマー対策がしてあり、こんなことはありえないだろう。今は、我我は、電話の向こうの人と話すことすら出来ず、相手はAIのロボットとチャットだったりする。うちの父が聞いたらとんでもない話だが、これが現実であり、進歩だ。多分退歩ではない。多分。



父は、あの黒電話から後の電話1(プッシュホン)電話をかける姿が記憶にない。当然この進歩の中で、固定電話も変化した筈だが、どうしたのだろう。

そうこうしているうちに、父は、母からのクレイムを受け、離婚してしまった。離婚して、秋田の故郷に帰り秋田の老人施設に入った。そしてハムカツサンドウィッチを喉に詰まらせ亡くなった。

母は80を過ぎ相変わらず元気に自転車を乗り回し、端末は変わったが、相変わらずあの家にはあの固定電話回線がある。



そして、今若い僕が先に老人施設に入り、

ピンク電話で母に電話をかけている。

電話にはNTTと書いてある。

嗚呼、今が退歩の時……



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